移住者インタビュー
移住までのケーススタディ
日本有数の山々を見晴らす
理想の「終の棲家」
栗林さんご夫婦
前居住地:佐賀県諫早市(Iターン)
同居の家族構成:妻
移住時期:2023年

前居住地:佐賀県諫早市(Iターン)
同居の家族構成:妻
移住時期:2023年
「人生の終わりはここで、と思って」と語る栗林さん。令和5年5月、70歳で佐久市に夫婦で移住してきました。大阪で41年間勤めたゼネコンを定年退職した後、故郷の佐賀に戻りましたが、「山が見える、広々とした場所で暮らしたい」という長年抱いてきた思いを実現するには年齢的に今しかないと行動に移しました。
理想としたのは、山々を見晴らす家。薪ストーブや庭でのバーベキューを楽しむため周囲に気兼ねしない立地であることも条件です。また、東京と大阪に住むお子さんたちが訪ねて来やすいよう、新幹線でのアクセスがよいことも必須でした。一方で、古民家は断熱などの問題で生活が難しいと考え、候補から外しました。
「ここから見える山は全部のぼっています」(栗林さん)。若い頃から毎年、夏には家族でキャンプと民宿泊を織り交ぜつつ1週間ほど長野に滞在するのが恒例でした。思い出深い長野を移住先と決め、4年ほど前から長野に通って物件探しをしてきました。当初は安曇野や松本を考えていましたが、アクセスの悪さから除外。県内各地を歩き回りました。
なかなか理想の場所に巡り合えませんでしたが、「よその家の屋根を見る暮らしなら大阪市内で過ごすのと変わりない」と探し続け、ついに佐久で「残雪の山の美しさにピンときた」という奥さま。栗林さんも「九州にいた頃は佐久を知らなかった。でも、すごく開けていて広々としていて、山も見えるし、ここで決まりやな」とすぐに夫婦で意見が一致しました。
初めにしたのは市役所で防災マップをもらうこと。浸水や液状化などの恐れがない土地を選び、1年かけて築30年の住宅の購入を決めました。その後、市内の賃貸に住みながら、自分で改修しました。
佐賀にいた頃よりアクセスがよくなったこともあり、お子さんたちがお孫さんを連れて3か月に1度は訪れます。お孫さんたちが秘密基地にして遊べるようロフトも作りました。お正月には9人のお孫さんがロフトにのぼって大喜びでした。普段は気が向いた時に薪ストーブの薪割りをしたり、花壇の手入れをしたり。今度はバーベキュースペースの隣にピザ窯も作る予定です。室内は薪ストーブで冬も暖かですが外は寒く、洗濯物を干そうとしたらかごの中で凍っていたこともあったそうです。そんな体験も「発見が多くて面白い」(奥さま)と言います。栗林さんも地元の自治会に参加し「地域のこともわかるし、なんでもやってみると楽しい」と、お二人で移住生活を満喫しています。